この記事では検査技術科学専攻2年生前期の1週間について紹介します。時間割は下記のようになっています。 まずは月曜日。この日は1限から4限まで専門科目の授業があります。1限は対面で行う検査情報科学です。この授業では医学分野でも情報技術が発展していることから、情報処理の仕組みについて学んでいます。(医療系でも情報は大事なんです!)また基本的なコンピューターの基礎知識についても習得できます。2限はオンラインで病理形態学の講義を受けます。病理形態学では代表的な疾患について病理学的立場から理解していきます(ちなみに病理検査では、体から組織や細胞を採取して染色し、顕微鏡で異常を調べます!)。名前だけは聞いたことがあるという疾患も詳しく学ぶことができるので楽しいです。 2限が終わったら昼食タイム。星陵キャンパスには麺類からご飯もの、アラカルトまで豊富なメニューが揃っている医学部食堂があります。また軽食、アイス等も買える購買もあるのでその時の気分によって自分の好きなものが食べられます。午後の専門科目の授業に備えてお昼にしっかりとエネルギーを摂取していきます。3限は対面で臨床医学総論の授業を受けています。この授業は循環器・呼吸器疾患についての講義が行われます。各種疾患の症候から必要な検査や、疾患の治療法についても学んでいます(検査専攻の学生も治療法勉強するんです!)。4限は基礎生化学の対面授業を受けます。この講義では、体内に存在する生体物質と体内で生じる生命現象について学んでいきます。この授業が終わると月曜の講義は全て終了です。この時点で時刻は16時10分。部活動・サークル活動やバイトがある人もいれば、夜ご飯を友人と食べにいく人など過ごし方は人それぞれです。また、星陵キャンパスに残って授業の復習や課題に取り組む人も多々います。 次に火曜日。この日の私が履修登録している授業は3限の数理統計学のみです。この科目は検査専攻の学生は必修となっています。1限がある日に比べてこの日の朝はゆったりと過ごせます。また、数理統計学の授業は2つに分けられ、私がとっている授業はオンデマンド形式になっているため、自分の時間に合わせて受けることができます。この日は課題や講義の復習をする日として活用しています。 そして水曜日は1限と2限に専門科目の講義があります。1限は生体分子分析化学(難しそうな名前ですよね。。。)という講義を対面で受けます。分析化学とは臨床化学検査の根本である「測定法」に関する学問分野です。そして2限は血液学の講義を受けます。この講義では血液の成分・機能についての基礎的な知識や各種血液疾患の病態、検査について学習しています。2限まで終わったら、今日の講義はここまでなので、午後は自分の好きなことに時間を使ったり、バイトをしたりしています。 続いて木曜日。この日の私のとっている授業は3限の英語のみとなっています。1限がないので朝をゆっくり過ごすことができますが、午前の時間を有効に使って家事を終わらせています。また14時30分には授業が終わるのでその後の時間は買い物や課題をしたりして、できるだけ家でだらけることがないように過ごしています。 最後の金曜日。この日の1限は免疫学の講義がオンラインであります。この授業では生体防御のメカニズムを理解して、病気との関連について学んでいます。2限では微生物学の授業を受けます。微生物学では感染症の種類、病態、症状、診断、治療、予防について理解するとともに原因微生物の様々な検査方法も学習しています。覚えることが多い講義の一つですが、次回の授業で前回の授業の小テストがあるので、復習することで知識の定着を図っています。金曜日も2限までの授業で終わりなので午後は自由に時間を使うことができます。 ここまでが検査専攻の学生の1週間です。上記に書いたのはあくまで私が履修登録している授業のみであり、他にも様々な選択科目があるため、自分が興味ある授業を取ることもできます。検査専攻の2年生前期は「華の3セメ」(東北大学では1年が前期後期で分けられ、1年生の前期から順に1セメスター、2セメスター、、、と表現されます。その略語として◯セメという呼び方が一般的になっています)とも呼ばれ、自分の趣味や好きなことに時間を使ったり、友人との最高な思い出を作るには最適な時期です。必修科目の勉強を疎かにしないようにすれば、大学生活を楽しむことができると思います。 以上で検査専攻の学生の紹介を終わります。
皆様初めまして。実行委員長の井手田凌です。今回は、実行委員長としての記事ではなく、一人の学生として記事を書く機会を頂きましたので、医学科5年生の生活を紹介したいと思います。 医学科5年生は、1年間をかけて臨床修練を行います。病院実習、ポリクリ、SGT(Small Group Teaching)などとも呼ばれます。1~4年生の間は座学が中心でしたが、5年生からは実際に病院に入り、患者さんと接することを通して、4年間で得た知識を更に深めていく、貴重な機会を頂けます。医療者側から見た我々は、まだまだ学びの道半ばの立場ですが、患者さんからすると、白衣を着た我々が医療従事者に見えても不思議はありません。そのため、患者さんに失礼のないよう医療チームの一員としての振る舞いを心がける日々となり、非常に身が引き締まる思いです。緊張する場面も多々ありますが、将来より良い医療者になるべく、仲間達から、先生方から、そして何より患者さんから学ばせていただく日々は、非常に充実したものです。 さて、ここからは少し踏み込んで、実習の中身についてご説明いたします。他の記事のように、曜日ごとに分けて解説できれば良いのですが、臨床修練のスケジュールは、実習させていただく科によって大きく異なります。そのため、多くの科で共通する実習内容について、いくつか取り上げてご紹介します。 どの科であっても経験することとして、まずは回診があります。入院中の患者さんのご様子を伺いに行く時間です。先生方の声掛けの仕方や、患者さんとの接し方を学びます。また、学生なりに患者さんのご様子を見させていただき、お変わりがないかなどに目を配り、耳を傾けます。続いて、問診です。大学病院では、患者さんの許可をいただいて、医学生がお話をお聞きして、カルテにまとめる、といった機会があります。緊張する場面ではありますが、学生にとっては実習の一環だったとしても、患者さんにとっては貴重な時間を割いて病院に来て、ご自身の病状を話す大切な機会です。経験が浅く未熟ながらも、知識が及ばないながらも、患者さんの今後の治療が少しでも上手くいくよう、全力で患者さんのお話に耳を傾けます。先生も見守ってくださるので、心強いです。更に、医師や医療スタッフの方々による会議(カンファレンスとも呼びます)に参加する機会もあります。座学で学んだ単語だけでなく、その科の専門的な略語も飛び交うので、内容を理解するだけでも精一杯ということも多いです。それでも、少しでも学びを増やせるよう、メモを取ったり調べたりしながら参加しています。最後に、手術見学です。実際に手術室に入らせていただき、手術の様子を見せていただきます。単に病名と手術名だけを学ぶのとは違って、実際の手術の光景を見ながらの学びは強く頭に残ります。 医学科5年生では、このように今までの座学とは違った内容の学びをすることができます。大変なときもありますが、少しずつ、ほんの少しずつではありますが、医師に近付いている実感が出来るので、非常に楽しく、充実した日々です。一緒に学ぶ仲間達、優しく熱心に教えてくださる先生方、何より未熟な我々がチーム医療に参加することをお許しくださり、ご協力くださる患者さん達のおかげで、この実習は成り立ちます。常に感謝の気持ちを忘れず、今後も真摯に学び続けたいと思います。 それでは、今回はこの辺で失礼いたします。今後も色々な記事を更新していく予定ですので、ぜひご確認いただければ幸いです。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
この記事では検査技術科学専攻2年生前期の1週間について紹介します。時間割は下記のようになっています。 まずは月曜日。この日は1限から4限まで専門科目の授業があります。1限は対面で行う検査情報科学です。この授業では医学分野でも情報技術が発展していることから、情報処理の仕組みについて学んでいます。(医療系でも情報は大事なんです!)また基本的なコンピューターの基礎知識についても習得できます。2限はオンラインで病理形態学の講義を受けます。病理形態学では代表的な疾患について病理学的立場から理解していきます(ちなみに病理検査では、体から組織や細胞を採取して染色し、顕微鏡で異常を調べます!)。名前だけは聞いたことがあるという疾患も詳しく学ぶことができるので楽しいです。 2限が終わったら昼食タイム。星陵キャンパスには麺類からご飯もの、アラカルトまで豊富なメニューが揃っている医学部食堂があります。また軽食、アイス等も買える購買もあるのでその時の気分によって自分の好きなものが食べられます。午後の専門科目の授業に備えてお昼にしっかりとエネルギーを摂取していきます。3限は対面で臨床医学総論の授業を受けています。この授業は循環器・呼吸器疾患についての講義が行われます。各種疾患の症候から必要な検査や、疾患の治療法についても学んでいます(検査専攻の学生も治療法勉強するんです!)。4限は基礎生化学の対面授業を受けます。この講義では、体内に存在する生体物質と体内で生じる生命現象について学んでいきます。この授業が終わると月曜の講義は全て終了です。この時点で時刻は16時10分。部活動・サークル活動やバイトがある人もいれば、夜ご飯を友人と食べにいく人など過ごし方は人それぞれです。また、星陵キャンパスに残って授業の復習や課題に取り組む人も多々います。 次に火曜日。この日の私が履修登録している授業は3限の数理統計学のみです。この科目は検査専攻の学生は必修となっています。1限がある日に比べてこの日の朝はゆったりと過ごせます。また、数理統計学の授業は2つに分けられ、私がとっている授業はオンデマンド形式になっているため、自分の時間に合わせて受けることができます。この日は課題や講義の復習をする日として活用しています。 そして水曜日は1限と2限に専門科目の講義があります。1限は生体分子分析化学(難しそうな名前ですよね。。。)という講義を対面で受けます。分析化学とは臨床化学検査の根本である「測定法」に関する学問分野です。そして2限は血液学の講義を受けます。この講義では血液の成分・機能についての基礎的な知識や各種血液疾患の病態、検査について学習しています。2限まで終わったら、今日の講義はここまでなので、午後は自分の好きなことに時間を使ったり、バイトをしたりしています。 続いて木曜日。この日の私のとっている授業は3限の英語のみとなっています。1限がないので朝をゆっくり過ごすことができますが、午前の時間を有効に使って家事を終わらせています。また14時30分には授業が終わるのでその後の時間は買い物や課題をしたりして、できるだけ家でだらけることがないように過ごしています。 最後の金曜日。この日の1限は免疫学の講義がオンラインであります。この授業では生体防御のメカニズムを理解して、病気との関連について学んでいます。2限では微生物学の授業を受けます。微生物学では感染症の種類、病態、症状、診断、治療、予防について理解するとともに原因微生物の様々な検査方法も学習しています。覚えることが多い講義の一つですが、次回の授業で前回の授業の小テストがあるので、復習することで知識の定着を図っています。金曜日も2限までの授業で終わりなので午後は自由に時間を使うことができます。 ここまでが検査専攻の学生の1週間です。上記に書いたのはあくまで私が履修登録している授業のみであり、他にも様々な選択科目があるため、自分が興味ある授業を取ることもできます。検査専攻の2年生前期は「華の3セメ」(東北大学では1年が前期後期で分けられ、1年生の前期から順に1セメスター、2セメスター、、、と表現されます。その略語として◯セメという呼び方が一般的になっています)とも呼ばれ、自分の趣味や好きなことに時間を使ったり、友人との最高な思い出を作るには最適な時期です。必修科目の勉強を疎かにしないようにすれば、大学生活を楽しむことができると思います。 以上で検査専攻の学生の紹介を終わります。
皆様初めまして。実行委員長の井手田凌です。今回は、実行委員長としての記事ではなく、一人の学生として記事を書く機会を頂きましたので、医学科5年生の生活を紹介したいと思います。 医学科5年生は、1年間をかけて臨床修練を行います。病院実習、ポリクリ、SGT(Small Group Teaching)などとも呼ばれます。1~4年生の間は座学が中心でしたが、5年生からは実際に病院に入り、患者さんと接することを通して、4年間で得た知識を更に深めていく、貴重な機会を頂けます。医療者側から見た我々は、まだまだ学びの道半ばの立場ですが、患者さんからすると、白衣を着た我々が医療従事者に見えても不思議はありません。そのため、患者さんに失礼のないよう医療チームの一員としての振る舞いを心がける日々となり、非常に身が引き締まる思いです。緊張する場面も多々ありますが、将来より良い医療者になるべく、仲間達から、先生方から、そして何より患者さんから学ばせていただく日々は、非常に充実したものです。 さて、ここからは少し踏み込んで、実習の中身についてご説明いたします。他の記事のように、曜日ごとに分けて解説できれば良いのですが、臨床修練のスケジュールは、実習させていただく科によって大きく異なります。そのため、多くの科で共通する実習内容について、いくつか取り上げてご紹介します。 どの科であっても経験することとして、まずは回診があります。入院中の患者さんのご様子を伺いに行く時間です。先生方の声掛けの仕方や、患者さんとの接し方を学びます。また、学生なりに患者さんのご様子を見させていただき、お変わりがないかなどに目を配り、耳を傾けます。続いて、問診です。大学病院では、患者さんの許可をいただいて、医学生がお話をお聞きして、カルテにまとめる、といった機会があります。緊張する場面ではありますが、学生にとっては実習の一環だったとしても、患者さんにとっては貴重な時間を割いて病院に来て、ご自身の病状を話す大切な機会です。経験が浅く未熟ながらも、知識が及ばないながらも、患者さんの今後の治療が少しでも上手くいくよう、全力で患者さんのお話に耳を傾けます。先生も見守ってくださるので、心強いです。更に、医師や医療スタッフの方々による会議(カンファレンスとも呼びます)に参加する機会もあります。座学で学んだ単語だけでなく、その科の専門的な略語も飛び交うので、内容を理解するだけでも精一杯ということも多いです。それでも、少しでも学びを増やせるよう、メモを取ったり調べたりしながら参加しています。最後に、手術見学です。実際に手術室に入らせていただき、手術の様子を見せていただきます。単に病名と手術名だけを学ぶのとは違って、実際の手術の光景を見ながらの学びは強く頭に残ります。 医学科5年生では、このように今までの座学とは違った内容の学びをすることができます。大変なときもありますが、少しずつ、ほんの少しずつではありますが、医師に近付いている実感が出来るので、非常に楽しく、充実した日々です。一緒に学ぶ仲間達、優しく熱心に教えてくださる先生方、何より未熟な我々がチーム医療に参加することをお許しくださり、ご協力くださる患者さん達のおかげで、この実習は成り立ちます。常に感謝の気持ちを忘れず、今後も真摯に学び続けたいと思います。 それでは、今回はこの辺で失礼いたします。今後も色々な記事を更新していく予定ですので、ぜひご確認いただければ幸いです。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。